高圧送電線が山々を走っているのを見ることがあります。
でも疑問に思いませんでしたか?
なぜ高圧にする必要があるのだ?・・・と。
この記事では高圧にして送電することの理由について考えています。
送電線はなぜ高電圧にするか?
一般に送電線は高圧電流にしてから流されます。それは、送電におけるエネルギー損失を最小限にするためです。
電気を送るときは、変電所を介し数十万ボルト以上に電圧を上げて高圧送電線に送られます。
最終的には家庭用として、さらに変圧され100V 、200V にまで落とされ利用されることになります。
送電線の効率
計算してみましょう。
$ P = IV $ より、送電線ではその電流 $I$ と電圧 $V \:$ の積に比例して発熱するといえます。また、オームの法則より、$ V = R I$ であるので、
$ P = IV = I^2 R $ より、電流 $I$ が小さいほどエネルギー損失が少ないといえるでしょう。
しかも $ I^2 $ で効いてくるのでその効果は大きいのです。
すなわち、電流を $\dfrac{1}{2}$ にすると、損失は $\dfrac{1}{4}$ になります。
電流を $\dfrac{1}{10}$ にできれば、損失は $\dfrac{1}{100}$ までさがります。
答え(追加)
答えはコメント欄へおねがいします。
答えを考えてみました。
この場合は、送電線のエネルギー損失を最小にすることを考えるのですね。
だから、$P=IV$ の式において $P$ は電線でのエネルギー損失分の意味です。
そして、$I$ は電線を流れる電流量ですが、$V$ は電線の両端の電位差を意味しています。
つまり、電線に電流 $I$ が流れ、その両端での電位差が $V$ という意味なのです。
このときの $V$ は、変圧器により昇圧された電圧という意味ではありません。
だから、$P=I^2R$ の式で考えるというわけですね。
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