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導体内・不導体内の電場と電位、グラフ解説

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電磁気の基本である電場と電位そして電気力線の関係を正しく理解しましょう。
多くの人は、物理の専門用語をないがしろにしすぎです。
公式を覚え、解法をおぼえれば一定の点は取れるかもしれませんが、難関大学入試など根本的な理解を試される場では無力です。

第一、それは物理ではありません。暗記の訓練と計算練習ですね。
物理学はもっと深淵で面白いものなのです。
せっかく物理を勉強するのに、そのことを知らずにいるなんてもったいない。

用語でつまづいたらかならず調べて理解しましょう。
それが結局、物理学習の最短の道なのです。

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導体内・不導体内の電場と電位、グラフ解説

導体内部は電場が0です。そして電気力線は入り込むことができません。
これらのことは知っているとは思いますが、なぜだかはお分かりでしょうか?

また、導体・不導体内部における電位と電場、グラフの関係を説明していきます。
ここはとっても重要ですよ!
ここで詳しく説明します。

導体とは

まず導体とは何でしょうか?
導体・・・・金属などのように電気をよく通す物質、内部には自由電子が存在する。

では不導体とは?
不導体・・・誘電体ともいう。電気を通しにくい物質のこと。自由電子がない。木、ゴム、アクリルなど

さらには半導体もあります。
半導体・・・電気の通しやすさが導体と不導体の中間の物質

電気力線と電場そして電位の復習

以前の記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。

これらの用語を自分の言葉で説明できないときは、ぜひもう一度学びなおしましょう!

電気力線とは?この記事を参照してください

電場とは?こちらの記事です

電位について・・・こちら

電場と電位の関係はこれ

ここでは簡単に触れておきます。

  • 電場・・・電気による空間の変形  具体的には $+1[c\:]$ の試験電荷を置いたときにはたらく力のこと
  • 電気力線・・+の電荷を電場に置いたときその電荷の運動する軌跡 電場大きさ $E$ のところでは $E\:本/m^2$ の密度で電気力線を引く 仮想的な線
  • 電位・・無限の彼方から電位を考える点までに運ぶための仕事で示される スカラー量
  • 電位差・・文字通り電位の差をとったもの 電圧ともいう

なぜ電気力線は導体内部に入り込めないのか

電気力線は導体内部に入り込むことができません。
これは何を意味するか考えてみましょう。

電気力線は空間において、+の電荷を離したときにその電荷が描く軌跡のことです。
電荷は電場からの力を受けて運動します。
したがって、電気力線がないということは、その空間内に電場がないということを示しています。

では導体内部では電場はない、すなわち0なのはどうしてでしょうか?

それは導体内部の自由電子の働きによるものなのです。
自由電子の働きにより、導体内部の電場はキャンセルされてしまうと考えればよいでしょう。

もし導体を含んだ空間が電場を形成しているしたら、導体内部の荷電粒子は全て電場から力を受けるでしょう。
その結果、自由電子はその電場からの力を受けて移動します。
自由電子は導体内部で、電場とは逆の電場を形成します。
そのため、外部電場と内部の自由電子による電場がちょうどキャンセルしてしまうのです。
よって、結果的には導体内部の電場がちょうど0になるまで自由電子の移動が起こるのです。

もし、自由電子が移動した結果、導体内部に電場がまだ存在しているとしましょう。
その場合、自由電子がその力を受けて移動するはずです。
そうして結局、導体内部の電場がちょうど0になるまで移動するというわけです。

したがって、この場合は導体内部の電場は必ず0になります。
そのため、導体内部には電気力線は存在することがありません

内部には電気力線がないので、電荷は

導体表面にのみ存在します

しかし図にあるように、導体の+側からはふたたび同じ量の電気力線が復活することになります。
すなわち導体をおいたからといって周りの空間の電場は変化することはなく、したがって電気力線の本数も変わりません。

そして、導体内部の電場が0のため、内部の電位はすべて等電位となります。
等電位とは、導体内部での電位が等しいという意味です。

よくある勘違いは、導体内部の電位が0になるというものですが、そうではないことに注意して下さい。

 

不導体の場合

では不導体内部ではどうでしょうか?
当然、不導体内部にも電荷は存在しますから、不導体の周りの電場から力を受けます。
しかし、不導体では自由電子が存在しません。

したがって、電場からの力を受けて自由電子が移動するということはないのです。
この場合は、不導体内では誘電分極という現象が起こっています。

このとき、内部では外部とは逆の電場が作られますが、自由電子がないため外部の電場を完全にキャンセルして0にしてしまうことはできません。

したがって、不導体の内部では電場は0にならず、弱まることに注意して下さい。

よくある勘違いとしては、

不導体内部でも電場が0になると思う人がみえますが、

そうではありません

電場が弱いながらも存在するのですから、電気力線は少ないながらも存在することになります。
よって、電位は導体内部のように等電位ではなく、やや緩やかな電位差を作ることになります。

なぜかって?・・・電位とは試験電荷 $+1[c\:]$ を運ぶ仕事で示されるからです。

つまり、不導体内部では試験電荷は不導体内部の弱い電場から力を受けるため、移動させるためにはかならず仕事が必要だからですね。

 

グラフ理解が重要

一様電場における、導体・不導体内部での電気力線と電場、そして電位の関係をグラフにしたものを示します。
ここは非常に大事ですからしっかりと理解して下さい。

特に、電位差、電位グラフの傾きと電場の関係などの理解が大事です。

導体内部での電場と電位とグラフ

まず導体内部の場合ですが、次の図のように

  • 導体内部電場は0 したがって電気力線は導体内部に入り込めません。
  • 導体の外部の電場は変化なし
  • グラフでは電位のグラフの傾きが電場の大きさを示しています。
    よって、導体内部での電位のグラフは横軸に平行です。

 

不導体内部での電場と電位とグラフ

不導体の場合は、

  • 不導体内部では電場は弱まる(0ではない)
    不導体内部に電気力線が少し入り込める
  • 不導体内部では電位差が生じている
  • 不導体内部での電位グラフの傾きは0ではない
    電位グラフの傾きが電場の大きさを示していることに注意
  • 不導体の前後における電位グラフの傾きは同じ、電場の大きさも同じ ← 要注意

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まとめ

一様電場中の導体と不導体内部について

導体

  • 導体内部に電気力線は入り込めず、電場の大きさは0となる。
  • 導体内部での電位のグラフは横軸に平行

不導体

  • 不動体内部には電気力線は少し入り込める。電場の大きさは0ではない
  • 不導体内部の電位のグラフは傾きを持つ
  • 不導体の前後における電位グラフの傾きは同じ、電場の大きさも同じ ← 要注意

電磁気の基礎はしっかりと!
専門用語の理解も完璧にしましょう!

次回予定

  • コンデンサーを電源に接続したまま
    導体や不導体を内部に挿入する場合の電場と電位のグラフ
  • コンデンサーに充電した後、電源を切り離した
    導体や不導体を内部に挿入する場合の電場と電位のグラフ

これらは非常に良い問題です。また、間違える人が非常に多い問題でもあります。
次の記事でこれらの問題解説をする予定です。
お楽しみに!
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