浮力については式を暗記して終わり!ということはないでしょうか?
物体の体積 $V$ 、流体の密度 $\rho$ 、重力加速度 $g$ 、とすれば、
$$ F=\rho Vg$$
となります。
しかし、暗記した式に値を代入して「できました」、などという問題は定期試験のサービス問題ならいざ知らず、実際の入試ではまずないと考えたほうがいいと思います。
浮力の式を導出する
物理学においてはどの単元でも言っていることですが、なぜ???を大事にしてほしいと思います。
そもそも、浮力の式を暗記するのはカンタンかもしれませんが、それではつまらないですよね?
アルキメデスも考えに考え抜いて「ヘウレカ」となったのです。
では浮力について導出を二つの方法で考えて見ましょう。
その前におさらいをしておきましょう。
密度とはなんだったでしょうか?もう一度考えてみましょう。$密度=\dfrac{質量}{体積}$
$\rho=\dfrac{m}{V}$です。単位体積当たりの質量を表しています。
このことが意外に忘れられています。
こういった基本的な定義を本当に大切にしてください。この積み重ねが難問を解く力を与えてくれます。
圧力差による導出
圧力差から浮力の式を導出しています。
浮力の原因というのは結局物体の上面と下面が受ける圧力の差がその原因なのです。
したがって、圧力差が存在するのであれば浮力が発生します。
つまり、浮力とは何も水中だけではなく、空気中も含めたあらゆる流体中で発生するものです。
そして突き詰めれば、その圧力差を作り出しているのは地球の重力なのです。
重力があるため、大気や水の上部と下部で圧力差が生じているのですね。
浮力 アルキメデスの原理
かの有名なアルキメデスは金でできた王冠を壊さずに、銀が混ぜられていないか調べてほしいと王様から依頼されました。
溶かしてしまえば簡単かもしれませんが、そうもいかなかったのです。
考えに考えた末、風呂に入っていたアルキメデスはあふれ出る水をみて答えを思いつきます。
そして、喜びのあまり「ヘウレカ(わかったぞ)」と叫びながら裸で走って帰ったそうです。
次の動画では思考実験から浮力の式を導出しています。
あなたもアルキメデスのように考えてみてください。
以上いずれの場合も、当然ですが同じ式を得ることができます。
この方式二つを理解してほしいのです。
そうすれば、浮力のいろいろなところで応用がききます。
浮力の面白いところは、浮力は物体の水中における深さに無関係ということです(密度一定の場合)。
一方水圧は当然、深さに関係しますね。
なぜか?動画を見ていただけた人はもうお分かりですね。
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