なるほど納得!分裂する物体の重心の位置

静止している物体が分裂した場合は、系全体の重心位置は静止したままです。
物体が等速運動していた場合、物体が分裂しても系全体の重心位置は等速運動します。

Alexas_Fotos / Pixabay

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重心公式

図のように各物体が並んでいたとします。

重心に関する式は以下のようになります。

$$x_G=\dfrac{m_1x_1+m_2x_2+m_3x_3+m_4x_4+\cdots}{m_1+m_2+m_3+m_4+\cdots}$$

この式を使えば、物体がいくつあっても大丈夫ですね。

  重心公式について動画解説しています。
         参考にしてください。⇒   剛体   ・     YouTube 重心公式の求めかた

ここではこの公式を使って、分裂する物体の重心の位置を考えてみましょう。

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分裂する物体の重心

物体が2つに分裂する場合を考えます。

2つに分裂した物体の質量をそれぞれ $m_1 \:\: m_2$ 、ある時刻の位置を $x_1 \:\: x_2$ 、 速度を$v_1 \:\: v_2$とします。

ある時刻の重心を求めます。

$$x_G=\dfrac{m_1x_1+m_2x_2}{m_1+m_2}$$

両辺を時間微分 $\dfrac{d}{dt}$ します。

$$\dfrac{d}{dt}\left( x_G\right)=\dfrac{d}{dt}\left(\dfrac{m_1x_1+m_2x_2}{m_1+m_2}\right) $$

$m_1 \:\: m_2 $ はともに定数なので、

$$\dfrac{dx_G}{dt}=\dfrac{m_1\dfrac{dx_1}{dt}+m_2\dfrac{dx_2}{dt}}{m_1+m_2}$$

ここで、重心の移動速度を $v_G$ として

$$v_G=\dfrac{dx_G}{dt}   v_1=\dfrac{dx_1}{dt}   v_2=\dfrac{dx_2}{dt}$$

ですから、

$$v_G=\dfrac{m_1v_1+m_2v_2}{m_1+m_2}$$

となります。この式の右辺の $m_1v_1+m_2v_2 $ について、運動量保存則より一定です。

$$m_1v_1+m_2v_2 = 一定 $$

したがって上式の左辺 $v_G$ は一定となり、これは系の重心が等速であることを意味します。

分裂前に静止していたら

物体が分裂前に静止していれば、$$m_1v_1+m_2v_2 =0 $$ となりますから、分裂後の重心も静止しています。

分裂前に等速運動していたら

物体が分裂前に等速運動していれば運動量保存則より、$$m_1v_1+m_2v_2 =(m_1+m_2)V $$ ($V$ は分裂前の物体の運動速度)となりますから、分裂後の重心は分裂前と変わらない速度で等速運動しています

すなわち、

\begin{eqnarray}
v_G&=&\dfrac{m_1v_1+m_2v_2}{m_1+m_2}\\\\
&=&\dfrac{ (m_1+m_2)V}{m_1+m_2}\\\\
&=&V\\
\end{eqnarray}

 

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