いまさら聞けない!運動エネルギーに 1/2 がつくのはなぜ?

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素朴な疑問ですが、運動エネルギーは $\dfrac{1}{2}$ が前につくのはなぜなのでしょうか?

こういう素朴な疑問が大事なこともあります。ここではその疑問について考えて見ましょう。

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活力

運動エネルギーを知っていますか?運動の激しさを表す量として考えられていて、$\large E = \frac{1}{2}{mv^2}$ で示されますね。この意味はどういう意味でしょうか?どうして $\frac{1}{2}$ がつくのでしょうか?

デカルトとライプニッツ

その昔、運動する物体の勢いを数式化しようとしましたが、
デカルト・・・$ 質量 \times 速さ $ として示すべきだ!
ライプニッツ・・・$ 質量 \times 速さ^2 $ のほうが良い!
として、論争が繰り広げられました。

この運動する物体の勢いというものを「活力」とよばれました。そして、科学史上でも有名なデカルト派対ライプニッツ派の「活力論争」が50年以上にもわたり繰り広げられたのです。

結局、物体の「活力」はどちらに軍配が上がったのでしょうか?
皆さんもご存知のとおり、デカルトは現代における運動量、ライプニッツは運動エネルギーに近いものと考えられますね。したがって、どちらも正しいのです。これはダランベールにより示されました。

それでは、それらの違いを見ていきましょう。

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運動量

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ニュートンの運動の第2法則によれば
$$\large ma = F$$
です。また、よく知られた次の運動の式
$$ v = v_0 + at $$
より、
$$ a = \frac{ v – v_0 }{t} $$
を $ ma = F$ の式に代入します。そうすると、
$$ m\frac{ v – v_0 }{t}=F $$
となりますから、
$$ mv – mv_0 = Ft $$
ですね。この式の左辺にあらわれているのがまさしくデカルトのいう「活力」≒「運動量」なのです。この式の右辺は $ 力 \times 時間 $ となっており、これを力積といいます。この式は物体に力積を与えると運動量が変化するといっています。

注意すべき点は、$v$ はベクトルなので、運動量はベクトルであることです。

次にライプニッツのほうを考えます。

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運動エネルギー

同じくニュートンの運動の第2法則によれば
$$\large ma = F$$
です。また、よく知られた次の運動の式
$$ v^2 – v_0^2 = 2ax $$
より、
$$ a = \frac{ v^2 – v_0^2 }{2x} $$
を $ ma = F$ の式に代入します。そうすると、
$$ m\frac{ v^2 – v_0^2 }{2x}=F $$
となりますから、
$$ \frac{1}{2}mv^2 – \frac{1}{2}mv_0^2 = Fx $$
ですね。どうでしょうか?左辺にライプニッツの言う「活力」≒「運動エネルギー」が示されています。

こうして、$ mv^2 $ の前に、$ \frac{1}{2}$ がついたのです。

また、右辺の量は $ 力 \times 距離 $ で仕事ですね。
こちらの式の意味するところは、物体に仕事をすると運動エネルギーが変化するということなのです。

また、$v$ が二乗されているので、運動エネルギーは向きが関係しないスカラー量です。

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