電球がほぼ世の中から消えつつあります。
これからの世代では、きっと「電球ってなに?」となるのでしょうね。
この電球を使って今まで物理実験などをしていたものですから、どうも困ったことになりそうです。
まあ、工作で使う豆電球はもう少しだけ生き残るかもしれませんが。
直列並列クイズ
さて、その電球を使ったクイズです。
電球をそれぞれ単独で 100 V 電源につなぎます。
100 W と40 W どちらが明るいでしょうか?
妙なことを聞くもんだ・・とお思いでしょうか?
もちろん 100 W ですね。
100 W と 40 W では、明らかに 100 W のほうが明るく見えます。後で動画で確認してください。
並列
さて、今度は 100 W 、 40 W の電球2つを並列回路につないでみましょう。
さてどちらが明るく輝くでしょうか?
考えてみてください。
-
- 40 W
- 100 W
- 同じ
直列
次に、直列回路ではどうなるでしょうか?
う~ん、悩むかもしれませんが、間違えても良いので必ず考えて自分なりの答えを見つけてください。
-
- 40 W
- 100 W
- 同じ
正解は動画を御覧ください。
答え 動画
いかがでしたでしょうか?
あなたの考えた答えはあっていましたか?
答えは
並列・・・・2.100 W
直列・・・・1.40 W
です。なぜかを一緒に考えましょう。
考え方
数式を使って考えてみます。
電球の消費電力 $P$ は電流 $I$ 電圧 $V$ 抵抗 $R$ として、次式で示されます.
$P=IV=I^2R=\dfrac{V^2}{R}$
では、100 W 電球と 40 W 電球で抵抗が大きいのはどちらでしょうか?
100 W だと思いがちですが、40 W 電球のほうが抵抗は大きくなります。
なぜなら、
$P=\dfrac{V^2}{R}$ より、
$R=\dfrac{V^2}{P}$ です。したがって、$P$ の大きい方の抵抗が小さくなります。
並列回路
並列回路では、2つの電球にはそれぞれ同じ電圧 $V$ がかかります。
よって、電球の消費電力は $P=\dfrac{V^2}{R}$ より、抵抗の小さい 100 W 電球のほうが明るくなります。
直列回路
直列回路では、電球それぞれにかかる電圧は違います。しかし電流 $I$ は同じです。
なので、ここは $P=I^2R$ で考えましょう。
となると、抵抗の大きい 40 W 電球の $P$ が大きくなることがわかります。
したがって、40 W 電球のほうが明るくなるのです。
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