一杯の水、もし汲まば・・・ 分子はどれほど小さく、多いのか

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この世の中は全て原子からできています。
そして原子は分子を作ります。
その大きさはとても小さいため、この世界には途方もない和の原子分子が存在することになります。

ではどれくらいたくさんあるのか考えてみました。

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いくつあるか

これは有名な問題です。
どれほど分子が小さくて、たった一杯のコップの中にも膨大な数が含まれていることのたとえに使われるのですが、お聞きになったことがありますでしょうか。

問題
コップ一杯の水を全世界で撹拌した後、再び一杯の水を汲む。
コップの水分子すべてに印をつけることができたとします。

再び汲んだコップの中には、撹拌する前のコップの中に入っていた水分子のうち何個が含まれるか?
ヒント・・・地球上の水の総量を13.8億 $\:\mathrm{km^3}$ とします。

コップ一杯の水 $180 \:$g モル数 n は

$$ n = 180\: \mathrm{[g]} \div{18} = 10 \:\mathrm{[mol]} $$

コップ一杯の水 $180\:$g の中の分子数 N は、 $ N_A =6.02 \times 10^{23} $:アボガドロナンバー として、

$$ N = N_A × 10 = 6.02 × 10^{24} \:[個] $$

地球上の水の総量 13.8億 $\:\mathrm{km^3}$

この質量は $ 13.8 \times 10^8 \times 10^{15} \:\mathrm{[g]} $

コップ一杯の水の地球の総質量にたいする割合は

$$ 180 \div{13.8} \times{10^{23}} \fallingdotseq 13.0 ×10^{-23} $$

よって、再び汲み上げたコップ一杯の水の中には元のコップに入っていた水が、

$$ 6.02 \times 10^{24} \times 13.0 ×10^{-23} \fallingdotseq 783 \:[個] $$

含まれることになる。

これは何も、奇をてらっているわけではありません。
単純に数学的に解けばそうなるという事実に他ならないのです。

分子原子がどれほど小さく膨大な数が存在するのか・・・・少しは実感できるでしょうか。

ところで、シュレーディンガーの著した「生命とは何か」の中に同様の記述があるのですが、どういうわけか100個程度となっていますが、なぜでしょうか?

ご存知の方教えてください。

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類題
シーザーが死ぬときに吐いた息の中の空気分子をあなたは今何個吸っているか?

この問題もよく知られています。
他によく似たものに、ソクラテスの英知(脳細胞を作っていた分子)とクレオパトラの美貌(顔の細胞作っていた分子)をあなたはいくつもっているか? というのもあります。

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