大阪大学の入試問題でミスがあり、追加合格が出たことがありましたね。
このような間違いがおこった理由の一つに、縦波である音波を横波のように表す、ということの弊害があるのではないでしょうか。
ここでは意外と盲点になりそうな、音波の定常波における音量が大きく聞こえる箇所について考えてみます。
音波の定常波における音量が大きく聞こえる箇所
問題
縦波である音波が定常波を作っているとします。図は横波表示されています。
このとき、人間の耳で聞いて大きく聞こえる箇所が存在するのですがどこでしょうか?
図の A ~ E のうちから選んで答えてください。
縦波横波についてはこちら
Now thinking time
解答
さて、答えはどれでしょうか?
定常波の腹である、A 、C 、E と答えた人も結構みえるのではないかと思います。
しかし、答えは B 、D になります。
人間の耳で大きく聞こえる箇所は横波表示された定常波の節なのです。
動画解説
以下で動画解説もしています。
考え方
なぜでしょうか?
定常波の2つの状態について縦波を横波に直してみましょう。
この記事も参考にしてください ⇒ 縦波・横波 変換 よくわかる原理
これを見ると → ← の箇所では空気が密になります。
次の瞬間に ← → となり、疎になることがわかります。
すなわち、粗密変化が大きいところなのです。
人間の耳は鼓膜の振動で音を感じます。
したがって、粗密の変化が激しいところを音が大きいと感じるのです。
そのため、定常波ができている場合、その節が粗密の変化最大なので、ここで大きく聞こえるというわけです。
意外と盲点になりそうな箇所なのでご注意を!
コメント