電気の分野ですが、ちょっと見落としがちななのがこの「kwh」なのです。
どうも電力と電力量との区別がきちんとついていなかったりすると混乱することになりそうです。
動画 kWh 解説
そもそも、kWh というのは k・・・キロ、W・・・ワット (J/s) 、 h・・・時間 hour という意味なんですが、変だと思いませんか?
物理では通常、単位をそろえることをやかましく言われます。
すなわち、ワットの単位が J/s であるのにそれに h 時間をかけてしまっていいものでしょうか?
通常ならすぐに × を喰らうところですが、これに限って言えば正しいのです。
そのあたりのこと、つまりなぜ物理における掟破りが許されているのかも含めて解説していますので参考にしていただけるとうれしいです。
まあ、先に種明かしをしてしまえば、わかりやすくするため・・・・ですかね?
単位を換算してみれば、$1\:\mathrm{kWh} = 3600000 \: \mathrm{J}$ なのですが、これじゃあ何のことかわかりづらいですね。
あなたのおうちに来る電力会社からの請求書にはエネルギー単位として J (ジュール) ではなく、この kWh が書かれているはずです。
これは例えばドライヤーが $1000 \:\mathrm{W}$ であったとします。$1000\: \mathrm{W} =1\: \mathrm{kW}$ です。
このドライヤーを1時間使ったとしますね。
そうすると、電気を $1\: \mathrm{kW}$ で $1\: \mathrm{h}$ 使ったとするわけです。
$1\: \mathrm{kW} \times 1\: \mathrm{h} = 1\:\mathrm{kWh} $
とするとイメージしやすいでしょう?
電力会社からの請求書に $280\: \mathrm{kWh}$ と書かれていたとしましょう。
冷蔵とエアコン、テレビ、ドライヤーなどのワット数がわかっていれば、「まあこんなもんだな」と納得できるのではないでしょうか。
これが請求書に $1008000000 \: \mathrm{J}$ と書かれていてもわからないですね。
つまり、
kW・・・仕事率 単位時間(1秒)にする仕事
kWh・・仕事・エネルギー
というわけですね。
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